2017-09-02

目線を下げるという

子どもの目線で世界を見るという。少しちがう。でも今はその話ではなくて、子どもの面線よりももっと低い目線がある。そこから眺めた世界はまるで別の世界だ。
はじめは興味津々だった。けれどすぐに異様な雰囲気に気付いた。

2017-08-13

一度は行ってみたいところなど思いつかない。そんな場所が特別にあるわけではない。

けれど、もう一度見たい景色はある。もう一度行ってみたい街がある。もう一度だけ会っておきたいひとがいる。会わなければならないひとがいる。会いたいひとがいる。夏がもう引き上げようとしている。季節の巡りが速過ぎる。じかんがあまりないのだ。イアン・カーショー「運命の選択」を読み始めたけれど・・・。

2017-04-01

入学式の景色と言えば桜吹雪だ

風と桜の花びらの乱舞は30年ほどくりかえされると、もう原風景として刷り込まれてしまっていて、描くきかえることができない。特にあの街を離れて10年も過ぎてしまうと、もはや修正不可能だ。見ることがないからこそ、あの花吹雪の中を歩くことがないからこそ、この季節にはあの景色が繰り広げられているのだろうと・・想像してしまうのだ。
正門をくぐり長いスロープを上りきり右に折れると風が花びらが舞っているのだ。彼も彼女も彼も彼も・・・あの風景の中では若いままだ。当然のことだ。僕らの、彼らと僕らの入学式はもう40年も昔のことなのだ。

2017-01-21

あたらしく何かをはじめようとすると、必ずちょっとしたミスをする

準備が終わっていないのに、気がせいて両手がかってにさきばしるのだ。考えるより先にうごいてしまっているのだ。ところで、今この季節は嫌いではない。きらいなわけではなくなった。ずっと昔、私はこの季節がきらいだったのだ。

2017-01-19

木の葉が生き物のように走った

地面に張り付いてじっとしている。ときに踊る。走り回る。信号待ちの退屈を救ってくれる。