交差点の一番前だ。彼女は左前に立っていた。素敵な立ち姿だ。横断歩道の信号が青に変わった。彼女は右手をあげて歩き始めた。素敵な歩きかただ。渡り終えると彼女は振り返って車道に頭をさげた。少しの嫌味もなくだ。そして、駆け足でバックミラーの奥へ消えた。小学生以上高校3年生未満の彼女は、とにかく気持ちよかった。意味はない。教訓もない。ただそれだけの話だ。2016年5月23日。どこの交差点かまで明記することもできるけれど。
2016-05-23
2016-01-28
2015-09-25
僕に立てという声がする。
僕は寝ていたつもりはないのに。僕は横になっていたつもりではないのに。僕は座っていたつもりではないのに。
僕には何もないのかも知れないのに。どうしてそんなに期待するのか。僕にチカラがなかったら。チカラがないことが分かったら君たちはどうするのか。
僕には何もないのかも知れないのに。どうしてそんなに期待するのか。僕にチカラがなかったら。チカラがないことが分かったら君たちはどうするのか。
2015-09-08
地下鉄の風景・・虎ノ門あたり
虎ノ門あたりだった。杉本は疲れた顔をしていた。半分眠っていた。僕は声もかけられなかった。普通なら必ず声をかけたはずなのに、だ。そしてそれが僕が東京で杉本を見た最後になった。まもなく彼女は東京を離れることになったからだ。彼女がおそらく一番美しかった。僕の知っている少女達の中で一番美しかった。いいかげんな僕に一番は何人もいるけれど、あの時は、少なくとも数年間はそう思っていた。つまり北野さんのことをしばらく忘れていた時期だったからだ。杉本は「杉本」であり杉本さんでも裕紀でもない。杉本・・なのだった。今でも・・だ。
2015-06-24
2015-04-09
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